18.11.15-21中国湖南省紀行

 10年以上前になるが、湖南省には上海駐在時代に長沙の『馬王堆漢墓』(BC2世紀)を見るために出かけたことがある。そして長沙から足を延ばし、韶山の毛沢東の生家と張家界を訪れた。今回は久しぶりに張家界を中心に世界遺産である天門山国家森林公園、鳳凰古城、老司城、袁家界自然保護区、武陵源、黄龍洞などを旅した。


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  成田から張家界までは上海浦東空港で国内線に乗り継ぎ、ほぼ1日の時間を要した。

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  翌日、ホテルから天門山に出かけた。天門山は張家界市内より南へ10km離れた所に位置している。263年(三国呉永安6年)に強い地震があり、ポッカリと山腹に穴が開いた。呉景帝孫休は、これは吉祥の兆しだと思い、「天門山」の名を授けたとされる。1992年7月、国務院は天門山を国家森林公園に指定。1518mの山頂までは999段の階段があるが、ロープウェイで登ることができる。当日は点検作業で休止中。別の手段としてエスカレーターがあり7度乗り換えて頂上へ行くことができる。2006年にロシアの戦闘機がこの天門山の穴を通り抜ける離れ業を披露したことがある。

  然し、空模様はあいにくの雨模様。登山用のカッパを着用し覚悟を決めて登り始める。

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  雨でなければこのような風景を見ることができる。(写真は借り物)
天門山

張家界天門山

  エスカレーター内は雨でもOK 。

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それ以外の風景は霧が立ち込め視界不良。雨のため階段を使わずに済んだが、ガッカリで残念。
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 天門山の翌日は280km離れた『最美の古城』といわれる鳳凰古城に出かける。
 中華人民共和国成立以前の百年余り、鳳凰はずっと湘西苗区の政治、経済、文化の中心であった。全県の半分以上の人口は土家(トウチャ)族と苗(ミャオ)族である。現在、県政府のある町は依然として20世紀初めの歴史的景観を維持している。ゆったりと流れる沱江沿いには吊脚楼が特徴的な昔ながらの家々が軒を連ねている。古い建物ばかりだが保存状態は良く、評判通りの美しい街並みが見られる。

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  民家の建物は「うだつ」があり、江南地方の建物に似ている。
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  街の中には中国の作家・瀋従文の記念館がある。彼の恋愛小説は有名だそうだ。大抵の中国人は知っているようだ。小生はこの街にきて彼の名前を知った。彼の死1988年以前にはノーベル文学賞にノミネートされていたそうだ。後のノーベル文学賞受賞者の莫言氏はコメントを待越している。氏は「もし、1988年に亡くなった作家・瀋従文氏が生前ノーベル賞を受賞していたら、どんな衣装を着て授賞式に参加しただろう」と。残念ながら莫言氏は中国政府から軟禁状態にあり授賞式には参加できなかった。
 瀋氏の作品は自然を背景にしたものや、軍隊時代のもの、恋愛を描いたものが多いため、きっと文化大革命の時代は苦労されたことだろう。

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  代表作「辺城」
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  鳳凰古城の街中を沱江が流れている。この川は洞庭湖を源とし、長江に流れ着く。ゆったりとした川だ。また、吊脚楼が特徴的な昔ながらの家々が軒を連ねている。古い建物ばかりだが保存状態はとても良く、評判通りの美しい街並みだ。街の中はさながら中国版時代劇のセットのような趣、迷路のように続く石畳の路地を歩けば一気にタイムスリップした気分を味わえる。

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 さらに、街中を探索すると、中華民国時代の国務総理を務めた熊希齢の寓居かあった。今は記念館として開放されている。先の瀋従文とともに熊希齢も少数民族出身であったと思われる。

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  沱江の両岸を見ていると江南地方の蘇州や杭州の風景を感じる。中々素晴らしい。
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  鳳凰古城で宿泊したので、夜にホテルを出て散歩すると沱江沿いはライトアップされていた。昼間見た風景とは異なり、別世界の感だ。

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  鳳凰古城から20kmばかり北西に行くと貴州省の省境に『南方長城』がある。この長城は明代に南方からの少数民族の侵入を防ぐための防御用城壁である。北京や甘粛省にある長城は遊牧民族の侵入に対するもので巨大で圧倒的な感じがするが、この南方長城は控えめな感じがする。メインの観光地でないため、観光客は見当たらず寂しい長城であった。たまにはこのような観光地があってもよいと思う。

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  鳳凰古城で都合2泊したが、武陵源等の観光のため張家界市に戻る。張家界は2泊し、じっくり楽しむ。天気も良さそうだ。先ず、張家界から3時間ほどの所の老司城遺跡に行く。老司城遺跡は中国永順県東の霊渓河畔にあり、現在中国で最大規模、最も完璧的に保存されている、歴史が最も長い古代土家族の都市遺跡である。老司城遺跡は中国で2015年世界文化遺産選ばれた。

 老司城の記念博物館の展示品はかなり見ごたえのあるものであった。
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 真ん中の人物か土家族の王様  DSC_5495 (800x533)

 老司城は基礎部分を残すのみ
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  土家族は荷物を運ぶときは背中に駕籠を背負う、孫も同じ。
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  『鶏爪果』という果物、味は甘く、中々美味。然し、食べれる部分は少ない。
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  老司城から近くの『寶峯湖』に向かう。寶峯湖は武陵源風景名勝区の索渓峪保護区にあり、遊覧船で湖を観光することができる。湖では少数民族の土家族が日本の古代の歌垣の様に男女が即興の歌を唄い求婚するという。歌えなければ一生独身かと気になる。

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  男性が唄い、女性か唄い返す。のどかな風景を演出
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  船上からは静かな自然や山水画の世界が。中国人が好む水墨画の世界を感じる。
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今回の旅行のメインイベントは『武陵源観光』だ。中国の数ある世界遺産の中でも、特徴的な奇観を楽しめる湖南省張家界の武陵源景区。ここは2009年公開の映画『アバター』のモデルにもなった場所で、深い霧の中に巨大な石柱がニョキニョキとそびえ立つ摩訶不思議な世界。入山する際に指紋を登録する。入山カードと指紋照合で4日間の入山が可能だ。

先ず、袁家界へ。張家界森林公園の北に位置して標高1000メートル余り。周囲は断崖絶壁の絶景が続き、山頂へは『天子ロープウェイ』で上る。上から下を眺めると幽玄の世界が広がる、下から上を眺めると首が痛くなるほど高くそびえ立つ峰々が広がり、シャッターを押す手が止まらない。天候に恵まれなかった日が多かったが、この日は絶好のトレッキング日より。

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赤い橋は『天下第一橋』で並立した峯が崩れて橋となった。
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2009年公開の映画「アバター」の舞台となった『乾坤柱』。
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往路はロープーウェイで山に登ったが、帰路は2002年に完成した「百竜天梯」というエレベーターを利用。世界で最も長い屋外エレベーターだ。330メートルの距離を僅か1分で下る(登りも同じ)、エレベーターから外が見えるのは1/2程度だ。
断崖絶壁にエレベーターを設置する発想はさすが中国と思う。日本人ならこのような発想は浮かばないだろう。

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武陵源の金鞭渓谷に行くと野猿の群れがいた。よく観察すると人間によく似ている。特に餌を要求すこともく日本の猿比べるとおとなしい感じがした。

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  張家界大峡谷のガラス吊り橋は湖南省張家界大峡谷観光地にある。通行の道でありながら、観覧、展望台の機能も果たし、地上300mのバンジージャンプも体験することが出来る。ガラスの上に立つと下界の様子がわかり、足がすくむ。この透明なガラス吊り橋は長さからにして、高さからにして、全て世界一。しかし、カメラの持ち込みだけでなく、ガラスの上を歩くためストックや杖の持ち込みも禁止されている。また、布製の靴のオーバーシューズを穿くことが義務付けられている エレベーターもそうだが、この橋も中国的発想のたまものだ。時々、日本のテレビ番組でも放送されており、この橋がそうなのだと納得。。

カメラが持ち込みOKなら、このような写真が撮れた。(写真は借り物)
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張家界最後の観光は鍾乳洞の『黄龍洞』だ。黄龍洞は、世界自然遺産として登録された張家界武陵源景勝地からおよそ5kmのところに位置する大きな鍾乳洞。他のカルスト地形と同様で石灰岩が地下水の浸蝕により何万年もかかって形成された典型的な鍾乳洞だ。鍾乳洞の全長は約60km余りもあるそうだ。黄龍洞は、1983年に発見され、その類を見ない規模と特異な景観で、「中国一の鍾乳洞」と称されている。

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歩く部分は少なく、どちらかというと船に乗って遊覧する鍾乳洞だ。今年の春にタイでサッカー少年たちが2週間も洞内に閉じ込められて救出された事件があったが、照明の無い洞内では、さぞ恐ろしかっただろうと思った。

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鍾乳洞内はカラフルに照明されているが、非常に中国的で原色の証明であり、折角の自然の景観が台無しのような感じがする。残念だ。洞外には大きな水車が回っていたが、特に水車の動力を利用している風でなく、単なるオブジェのようだった。

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旅行の復路は上海で一泊し、翌日に成田便で帰国。
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 今回の旅行で感じたことは、中国政府が観光に非常に力を入れていることだ。特にハード面にはすごく投資をしている感じがした。ただ、イタリア等西欧の観光地と違い、元の状態や自然をそのまま残すという感じでないことが、非常に中国的と感じた。また、観光地には中国人の観光客が多く、熱気を感じる。丁度、昭和の時代の様な感じがした。中国は行くたびに変化し、新しくなっていた。


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TV番組で観たことはありましたが、写真だとまたゆっくりと観られました。貴重なものを見物気分で眺めました。
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2011年秋に完全リタイアー。現在は毎日が日曜日の素浪人。そして地球の何処かを徘徊中。

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